筋肥大のメカニズムを解説|POF法を駆使して筋原線維を鍛えよう

筋肥大のメカニズムとは? ~Mechanism of muscle hypertrophy~

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慶應義塾大学商学部卒業。パーソナルトレーナー。東京23区を中心に出張パーソナルトレーニングを提供しています。




(2018年7月17日に更新)

こんにちは、パーソナルトレーナーのYoshioです。
平日はIT企業で社畜をしながら、休日にパラレルキャリアパーソナルトレーニング(筋トレ・ダイエット・食事指導)を指導しています。

 

本日のテーマは「筋肥大」。ざっくり言えば、筋肉を大きくする方法を学ぶためのページです。

筋肥大はいまだ研究途上

筋肥大研究はいまだ発展途上

ここまで医学が発展している現代ですから、筋肉が大きくなる仕組みくらい、とっくに解明されていると思いますよね。

でも実際はまだまだ研究段階であり、その多くが謎に包まれているんです。

完全には解明されていない

上でお話したとおり、どういったメカニズムで筋肉が大きくなるかは解明されていません

なので、残念ながら「100%これが仕組みですよ」と言うことができません。

とはいえ、”完全には”解明されていないだけで、まったく解明されていないわけではありません。

世界中の研究者のたゆまぬ努力によって、筋肥大のメカニズムはある程度までわかってきています。

このページでは、現時点で明らかになっている筋肥大のメカニズムを解説し、読者の皆さまのバルクアップにお役立ちすれば幸いです。

 

0%の無知よりも60%の知識

多くの人にとって筋肥大の仕組みなんて興味がないかもしれません。

人によっては、わざわざ時間をかけて勉強しなくてもそれなりに成果がでる体質もあります。

でも知識があるに越したことありません。100%ではない知識だったとしても、まったくの無知よりマシででしょう。

筋肥大のためにどんな栄養が必要なのか、どのタイミングで摂取すべきなのか知らなければ、適切なサプリメントを選ぶことはできません。

サプリやプロテインってけっこうお高いですし、無駄なお金をかけるのは意味がありませんよね。

効率的な栄養摂取をするためにも、筋肉が大きくなるメカニズムを正しく理解していきましょう。

 

筋肉の構造を理解しよう

筋肉ってすごく身近な存在ですよね。

子供の頃から筋肉痛を感じることができますので、筋肉をわざわざ勉強しようとは思う機会は少ないでしょう。

ですが、筋肥大を理解するために必要な知識なので、しっかりと学んでいきましょう。

筋肉は筋原線維の集合体

筋肉を分解していくと、筋原線維という1本の線維にたどりつきます。

mechanism-of-muscle-hypertrophy

上の画像において、一番細くてピンク色の円柱が筋原線維です。

一般的に筋肉と呼ばれているこの身体組織は、以下の層で構成されています。

  • 筋原線維(筋原繊維)
  • 筋原線維の束である筋線維(筋繊維)
  • 筋線維の束である筋線維束
  • 筋繊維束が集まった筋肉

 

ポイント

筋肉はそれ自体が単独の組織ではない。内部を明らかにしていくと、筋原線維(筋原繊維)にいきつく。

 

筋原線維(筋原繊維)を大きくすることが筋肥大につながる

ゆうこ
筋肉だけでも覚える用語が多くて大変ねぇ…
Yoshio
全部覚えなくても大丈夫ですよ。筋原線維だけをしっかり覚えてくださればOKです。

 

筋肉を大きくする、つまり筋肥大を起こすには「筋原線維(筋原繊維)」が主役になります。

筋原線維は遺伝的に本数が決まっていると考えられている(研究段階)ので、筋肉を大きくするには1本1本を太くしていくしかありません。

この筋原線維の数を増やしていくことが、いわゆる筋肉を大きくする作業になります。

ポイント

筋肥大とは、筋肉を構成する筋原線維が太くなることである。

筋原線維の発達(Myofibrillar growth)による筋肥大は機能的筋肥大とも呼ばれ、アスリートに好まれる方法です。

 

筋原線維(筋原繊維)を大きくする

筋肉を分解していくと筋原線維にいきつくことは上でお話しました。

ここからは筋原線維を大きくする方法を解説しますが、その前に筋原繊維の構造を理解しましょう。

ゆうこ
なんだ。筋原線維で終わりじゃなかったのね。。。
Yoshio
筋肉から筋原線維まではマトリョーシカ的にイメージできましたが、筋原線維の中は2種類のタンパク質が交互にならんでいて、構造タイプがこれまでと変わってきます。

少し説明がややこしくなるのですが、できるだけわかりやすくお話できるようがんばります。

筋原線維(筋原繊維)はすごく細い

筋原線維の直径は1~2μm(マイクロメートル)です。

μ(マイクロ)は100万分の1という意味なので、1μmは「1mを100万本に割いた細さ」です。

Yoshio
髪の毛が最大0.1mmと言われていますが、これをμmに換算すると、

  • 1mm=1000μm
  • 0.1mm=100μm

となります。

つまり、1本の太い髪の毛を100本に割いた細さが筋原線維の細さということですね。

ゆうこ
そんなに細かったら、もうほとんど目に見えない線みたいなものね。
ポイント

筋原線維(筋原繊維)は髪の毛の100分の1しかない。これが筋肉の中には無数に存在している。

 

筋原線維(筋原繊維)の構造

筋原線維の構造をみていきましょう。

同じ構造の組織が何個も並んでいるのが筋原線維です。この組織をサルコメア(sarcomere)といいます。

筋原線維の構造

筋原線維の構造

サルコメアは両端をZ線で囲まれていて、内部はI帯とA帯に分けられます。

A帯には2種類のタンパク質が、まるで布団とシーツのように交互に横になっています。

筋原線維を構成するタンパク質

この2種類のタンパク質はミオシンとアクチン。

  1. ミオシンとは?
  2. アクチンとは?

2つをまとめて収縮タンパク質とも呼ぶこともあります。

どのようにして筋原線維を発達させるか

ここまで筋肉の構造から筋原線維を発達させることが筋肥大につながるとお話してきました。

それで、「じゃあ、どうすれば筋原線維が鍛えられるのさ?」となます。

ただ本当に残念なことに「◯◯が筋原線維を鍛える方法だ」という答えはいまだ研究段階であります。

ですがそれではせっかくここまでお読みいただいた方に申し訳ありませんので、僕が「筋肥大に効果がある」と考えているPOF法をご紹介します。

Position of Flexion(POF)法

POFはPosition of Flexionの略で、日本語に直訳すると「屈曲の位置」という意味になります。

これだけではわかりませんので具体的にご説明します。ダンベルで上腕二頭筋を鍛えるときを例として使います。

ダンベルで上腕二頭筋を鍛えるといえば、ダンベル・バイセップスカールが一番に連想されるでしょう。

ダンベルカール

 

このトレーニングは、ダンベルをもった腕を伸ばした状態をスタートとして、肘を曲げて持ち上げていくことを一連の動作としています。

この動作の中で、もっとも上腕二頭筋に負荷がかかるのが肘が直角に曲がったタイミングです。

動作の真ん中あたりで最大負荷がかかる種目なので、ミッドレンジ種目といいます。

このように、最大負荷のかかるタイミングが異なる筋トレ種目を1回のトレーニングで組み合わせることをPOF法といいます。

ポイント

POF法とは、最大負荷がかかるタイミングを組み合わせて行うトレーニングメソッド。最大負荷を次の3パターンに分類する。

  1. ミッドレンジ種目(筋肉が半分ほど収縮した時)
  2. コントラクト種目(筋肉が7~8割収縮した時)
  3. ストレッチ種目(筋肉が2~3割収縮した時)

 

設定重量と回数はそれぞれ異なる

よく、筋肉を大きくするには10回ギリギリの重量で10レップスやるといいとされますが、これは主にミッドレンジ種目における考え方です。

コントラクト種目およびストレッチ種目においては、それぞれ重量と回数に対する考え方が異なります。

コントラクト種目は高回数

コントラクト種目は通常よりも回数を増やします。これはパンプアップによる血流悪化を起こすためです。

この種目は筋原線維が収縮しているときに強い刺激がくわわります。

収縮時は血流も悪いので、老廃物の代謝がうまく行われず乳酸などが蓄積していきます。

この代謝悪化が筋肉肥大化に有効と考えられているため、できる限りの高レップスが望ましいのです。

Yoshio
いわゆる、筋肉を追い込むってやつですね。
ゆうこ
そんなキツいトレーニングはやりたくないわねぇ…
Yoshio
であれば、後述するスロートレーニングがいいと思いますよ。

 

ストレッチ種目はスロートレーニングで行う

ストレッチ種目の場合は回数よりも時間のほうが大切です。

エキセントリック収縮で筋線維もしくは筋原線維の導入を減らし、サルコメアが100%の力で収縮するよう狙います。

エキセントリック収縮は日本語で伸張性収縮。筋肉が引き伸ばされながら収縮することで、持ち上げたダンベルをゆっくり戻していく動作で起こります。

戻すときの動作をできるだけゆっくりと行うことで、筋線維もしくは筋原線維に強い負荷がかかり、筋トレ後の回復が促されることがわかっています。

ゆっくりと行うことで、上でご紹介したコントラクト種目のようなパンプアップ効果も望めることから、個人的にはスロートレーニングを強くおすすめしています。

 

あとがき

いかがでしたでしょうか。

本日はバルクアップを目指すトレーニー向けに、筋肥大のメカニズムと効果的なトレーニング方法について考察しました。

まだまだ研究の余地がある筋肉ですが、解明されていない今でもできることはあるはずです。

試行錯誤しながら自分に合った筋トレメソッドを見つけていきましょう。







筋肥大のメカニズムとは? ~Mechanism of muscle hypertrophy~

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