MCTオイルとは? ~MCT oil~|本当にダイエット効果があるのか考察する

MCTオイルとは? ~MCT oil~|本当にダイエット効果があるのか考察する

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慶應義塾大学商学部を卒業後、外資系企業に勤務しながらプロボディビルダーに師事し知識と技術を習得。現在は渋谷でサラリーマンをする傍ら、休日にパーソナルトレーニングを指導している。




MCTオイルを聞いたことがある人はいらっしゃいますでしょうか。

ダイエット効果が高いと注目され始めているオイルで、母乳や牛乳にも含まれている成分でできているのでコストが安いということあり、今後人気が高まっていくものと推測されます。

今回は、そんなMCTオイルにダイエット効果があるのかどうか、考察してまいります。

MCTオイルとは?

MCTは”Medium-Chain Triglycerides”の略で、日本語では「中鎖脂肪酸油」と訳されます。MCTオイルはこの「中鎖脂肪酸油」100%で構成されているオイルをいいます。

MCTオイルのダイエット効果をお話する前に、「中鎖脂肪酸油」についてご説明していきます。

脂肪酸の分類

脂肪酸(Fatty acid)は、構成する炭素分子の個数によって3つに分類されます。

  • 炭素数2~4個:短鎖脂肪酸
  • 炭素数5~12個:中鎖脂肪酸
  • 炭素数12個~:長鎖脂肪酸
補足1

分類における炭素数にはいくつかの意見があり、必ずしも上記個数に基づく分類になるとは限りません。ちなみに、一般的に流通しているサラダ油やオリーブオイルは長鎖脂肪酸です。

補足2

他にも、炭素の結合が単結合のものを飽和脂肪酸、二重結合や三重結合のものを不飽和脂肪酸とする分類もあります。

Yoshio
あまり細かいことを気にしてもしかたがないので、「MCTオイルは炭素数が真ん中くらいの中佐脂肪酸でできてる」ことだけ覚えていただければOKです。

 

MCTオイルは吸収されやすい

「水と油」。これは敬遠の仲を示す慣用句ですが、この慣用句が示す通り油と水は溶け合いません。

ですが、MCTオイルはオリーブオイルやサラダ油と比較しても水になじみやすい性質をもっており、消化吸収効率が高いという特長があります。

 

水溶性食物線維のペクチン

MCTオイルには、水溶性食物線維であるペクチンが含まれています。

水溶性食物線維は糖質の吸収を遅らせる働きがあるため、血糖値の急な上昇を防ぐことにつながります。

血糖値が急上昇しないと、すい臓から分泌されるインスリン量が減り、体脂肪の蓄積を抑えることができます。

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2017.04.23

 

ダイエットの仕組み

中鎖脂肪酸がどのようにしてダイエット効果があるのかをお話する前に、ダイエットの仕組みについて簡単にご説明しましょう。

ダイエットの仕組み

一般的な価値観として、ダイエット=体重を減らすことのように認識されています。体重が減る→体脂肪が減ったと連想されるでしょう。

しかし、僕たちヒトの身体を構成しているのは体脂肪だけではありません。筋肉や血液、骨、内臓も体重となって表れています。

体重が減ったからといって、必ずしも体脂肪が減ったわけではありません。それどころか、ダイエットに必要な筋肉が減っている可能性が高いのです。

体脂肪だけを落とす

僕の定義するダイエットは「体脂肪のみを落とす」ことです。

骨格筋の量を維持して体脂肪だけを落としてこそ、リバウンドしない理想的なカラダになるのです。

 

カロリー制限

体脂肪を落とすためには、消費カロリー>摂取カロリーの方程式を成立させる必要があります。

ですが、消費カロリーが摂取カロリーを上回っているとき、体脂肪だけでなく骨格筋まで分解してエネルギーとしてしまいます。

 

筋トレで筋肉量を維持

前述のとおり、カロリーが足りなくなれば身体は体組織を分解してエネルギー源とします。

このままでは体脂肪だけでなく筋肉まで減ってしまいますので、タンパク質摂取量を増やしながら筋肉を鍛えることにより、減少する筋線維よりも多くの筋線維を合成させるのです。

 

本当にダイエット効果があるのか?

第1章ではMCTオイルの概要と特長について、第2章ではダイエットの仕組みについてお話しました。

以上を踏まえて、第3章ではMCTオイルにダイエット効果があるのかどうか考察していきます。

インターネットにはMCTオイルのダイエット効果をうたっている記事がたくさんあります。記事によって主張やロジックは異なりますが、ここでは多くのサイトやブログで述べられているダイエット効果について考察してまいります。

長鎖脂肪酸との吸収率差はわずか

よく言われているMCTオイルの効果として「身体を脂肪燃焼モードに切り替える」というものがあります。

メカニズムはシンプルで、

  1. 中鎖脂肪酸は分解されやすい。
  2. 中鎖脂肪酸が分解されると、他の脂肪酸がエネルギーとして分解されやすくなる。
  3. 結果、脂肪が分解されて痩せる

という流れです。

この真意を考察するため、中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸の吸収速度を比較検討した研究論文を紐解いてみます。

古い研究論文で恐縮ですが、1970年12月に日本消化器病学会雑誌に掲載された京都府立医科大学の論文です。

考察部分に以下の記述があります。

いずれの実験条件下でもMTGがLTGに比べ て吸収率が良い。正常群では両者の差はわずかであるがMTGが吸収され易い傾向にある. しかし統計学的には明らかな有意の差はなかった

確かに中鎖脂肪酸のほうが長鎖脂肪酸よりも吸収率が高いようですが、その差は些細なようです。

 

ケトン体生成について

2番目に多い理由は、ケトン体の生成に関するものでした。

特に、「中鎖脂肪酸は摂取されるとすぐに肝臓に運ばれ、ケトン体になってエネルギーとして使われる」というロジックがよく見られました。

ケトン体といえば、ボディビルダーでもケトジェニックダイエットを行なっている人がいるように、ブドウ糖が足りなくなったときに脳がエネルギーとして利用する成分とされています。

このロジックの通りだと、「ケトン体はエネルギーとして使われるから、MCTオイルを摂取すれば痩せる」と勘違いしそうなものですが、よく考えてみるとケトジェニックダイエットは大きく異なります。

ケトジェニックダイエットは、低糖質の食事を2週間ほど続けることによって血流における糖が減り、代わりに体脂肪を分解して作られたケトン体をエネルギー源とすることで、体脂肪減少を目指すものです。

つまり、「糖質が足りない」→「脳のエネルギーが足りない」→「脂肪分解して代わりのエネルギーにしよう」という流れなわけです。

ですがMCTオイルの場合は、摂取したMCTオイルがケトン体として消費されることはわかりますが、体内に蓄積している体脂肪が燃焼されていくわけではないのです。

さらにいえば、本来はエネルギー源として消費されるはずだったブドウ糖が余り、体脂肪として蓄積されてしまうはずなので、MCTオイルを摂取することによって痩せることにつながるとは考えにくいのです。

 

MCTオイルでダイエットする方法

第3章では、MCTオイルのダイエット効果としてうたわれている主張に疑問を投げかけてきましたが、すでにMCTオイルを購入してダイエットしている人もいることでしょう。

そんなMCTオイルダイエッターのために、MCTオイルをダイエットにつなげる方法をご提案させていただきます。

従来の油の代替として使う

MCTオイルはケトン体としてエネルギー消費されやすいようですから、これまでサラダ油やオリーブオイルで作っていたサラダなどを、MCTオイルで用意するようにしましょう。

そうすれば、MCTオイル自体のカロリーはエネルギーとして使われて体脂肪にならずにすむので、多少は太りにくくなます。

Yoshio
この点については、そもそも摂取カロリーが多すぎる人にはあまり意味がないでしょう。何かしらのエネルギーは余りますから、

 

糖質と一緒に摂取する

MCTオイルには水溶性食物線維であるペクチンが含まれていますので、一緒に摂取した糖質の吸収を遅らせる働きがあります。

そのため、血糖値の上昇を抑えてインスリンの分泌量が少なくなりますので、体脂肪の蓄積が抑制される可能性があります。

Yoshio
ただ、これはMCTオイルに限ったことではなく、食物線維と糖質を一緒に食べればいいだけの話です。

また、糖質を含む食材はよく噛んでゆっくり食べるだけでも、血糖値上昇が抑えられ同様の効果が見込めます。

 

あとがき

いかがでしたでしょうか。

本日は、ダイエット効果があるとして注目されているMCTオイルについて考察しました。

僕の結論は、「確かにダイエットにつながる特徴はありそうだが、食事と運動によるダイエット効果を超えるほどの影響はなさそう」です。

すでに購入してしまった人は、サラダ油やオリーブオイルの代わりとして使えば、多少のダイエット効果は望めるかもしれません。

まだ購入していない人や、これから購入を検討している人は、日々の食生活と運動習慣を見直した上で、さらにダイエット効果を上乗せしていきたいのであれば、購入する意味はあます。







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